ヒマワリのスカート

好きなことのスケッチブックです。気の向くままに書いています。よかったら覗いていってね♡

指先のはなし

手の爪のまわりのガサガサを何とかしたいと思っていました。

 

ハンドクリームを色々と試したのですが、イマイチ改善しないままでした。
化粧品店で相談したところ、ネイルケアオイルを勧めてもらいました。
化粧品店は、地元の60歳オーバーとおぼしき女性が経営している小さなお店です。そういうお店ってたまにあるよね。フラッと立ち寄ったお店。

 

インテグレードの600円程度のネイルケアオイルだけれど、その店長さんはオイルを手にとって私の指さきに塗ってくれた。
その店長さんの指のひらが、とても柔らかくてふわふわと暖かかった。そのふわふわは年を重ねたから得られるふわふわであって、手入れもキチンとされているのだろうと感じられた。
「私も毎日使っているのよ」とオススメされたけれど、きっと、どの商品に対してもそう言っているのだろうと思った。
(現に併せて買ったアイブロウブラシも毎日使っていると言っていたのでヤハリと思った)
でも、その店長さんのようなふわふわな指先になれるなら、ネイルケアオイルを買おうと思ったのです。

せっせとネイルケアオイルを塗り込んで、今までよりは指さきはキレイになった。

 

ふと指さきを見ていて、今までずっと心の何処かで「指さきはガサガサな方が良い」と思っていた自分を見つけた。

小さな頃の私は、手が細くてキレイだと褒められたことがあった。
特に祖母は私の手を褒めてくれた。
農家に嫁いで苦労した父方の祖母は、いつも自分の手と比較して私の手を褒めた。
横で母が、「この子は全然家事も手伝わないから荒れないんです」なんて言っていた気もする。
何となく、自分の荒れていない手が恥ずかしかった。

手にネイルケアオイルを染み込ませながら、そんな記憶が蘇った。

忘れた記憶の積み重ねで、私は出来ている。ふっと記憶が顔をのぞかせる。

働き者の祖母はとても握力が強くて、いつも帰る時に握手をするんだけれど
ぎゅっと握りしめれて手が痛い。

 

年を重ねた後に、どんな手になるのだろうと考えてみる。